雨戸・シャッターを取り付ける費用は? 雨戸とシャッターの違いも解説
雨戸・シャッターのメリット、雨戸とシャッターの比較、電動と手動の違い、CPマークなどシャッターの基礎的な項目について解説しています。
雨戸・シャッターの後付けはできるのか?
雨戸・シャッターの後付けはできるのでしょうか? 結論から言うと、雨戸・シャッターの後付けは可能です。
ただし、工事前の窓の状態や形状によっては、必要な工事内容と費用が変わってきます。
ここでは、
窓に何も付いていない場合
窓に雨戸が付いている場合
窓にシャッターが付いている場合
2階の場合
の4つのケースに分けて、必要な工事の内容と費用について解説します。
【CASE1】窓に何も付いていない場合
窓に雨戸やシャッターが付いていない場合、取り付けに必要なスペースさえ確保できれば、雨戸やシャッターをそのまま設置できます。
この場合、雨戸・シャッターの取り付けにかかる費用は、本体代 + 設置工事費 + 搬入費用のみです。
【CASE2】窓に雨戸が付いている場合
窓に雨戸が付いている場合、古い雨戸を撤去してから雨戸・シャッターを取り付けなければなりません。 そのため、雨戸・シャッターの取り付けにかかる費用は、本体代 + 設置工事費 + 搬入費用 + 既存の雨戸の撤去費用*が必要です。 既存の雨戸の戸袋をそのままにしておく場合と、戸袋を撤去して壁を補修する場合で工事費用は大きく変わってきます。
【CASE3】窓にシャッターが付いている場合
窓にシャッターが付いている場合でも、古いシャッターの撤去費用がかかります。 そのため、窓に雨戸が付いている場合と同様に、本体代 + 設置工事費 + 搬入費用 + 既存のシャッターの撤去費用が必要です。 手動シャッターを電動シャッターに交換する場合、本体のみの入れ替えで済むことがあります。 この場合、撤去費用は必要ありません。
【CASE4】2階の場合
2階以上の窓に雨戸・シャッターを取り付けたい場合、足場を組んで設置する必要があります。 また、高所作業車やはしごを使う業者もいます。
足場を組むより高所作業車やはしごを使う方が工事費用は安いです。 ただし、5メート以上の高さにある窓の場合は、足場を組む必要があります。
雨戸・シャッターの役割
基本的に、雨戸とシャッターの役割は同じです。 ここでは、簡単に雨戸とシャッターの役割について解説します。
【役割①】窓ガラスの保護
雨戸・シャッターの大きな役割の1つは、台風や突風、ゲリラ豪雨などの自然災害から窓ガラスを保護することです。 台風などの自然災害では、突風で飛ばされてきた物がガラスを割る被害がよくあります。
雨戸・シャッターを取り付けると、このような窓ガラスの破損のリスクを軽減できます。
【役割②】防犯
最近の雨戸・シャッターには防犯効果があります。 空き巣の手口では、窓ガラスを割って住宅に侵入するケースが多いです。 窓ガラスを金属製の雨戸・シャッターで保護すると、空き巣犯による窓ガラス破りを防げます。
さらに、サイレンが鳴るタイプの雨戸・シャッターもあります。
【役割③】遮光・防音
雨戸・シャッターは遮光性や防音性にも優れています。 街灯や車のヘッドライト、太陽光などのカーテンや窓で完全に遮断できない光を遮断することができます。
また、防音の役割も果たすため、外の騒音や室内の音漏れを気にせず生活できます。
【役割④】防火
最近の雨戸・シャッターは金属製で熱に強い特徴があります。 火事が燃え広がる原因の1つは、熱で窓ガラスが割れ、部屋内部に火が入ることです。
雨戸・シャッターは窓ガラスを火の熱から保護して延焼を防いでくれます。
【役割⑤】遮熱・防寒
雨戸・シャッターは遮熱性や防寒性にも優れています。 窓と外気の間に雨戸・シャッターがあると、窓に直接外気の熱や寒さが伝わらないため、室内を快適な温度に保つことができます。
そのため、エアコンを効率的に運転することができ、光熱費削減にも繋がります。
【役割⑥】プライバシーの保護
雨戸・シャッターは中の様子を見えなくする役割もあります。 そのため、雨戸・シャッターを取り付けることで、外の気配を気にせず生活できるでしょう。
雨戸・シャッターの違い
一般的に、雨戸とシャッターの大きな違いは形状にあります。雨戸が横にスライドする引き戸であるのに対し、シャッターは上下に開閉する形状です。 前述では、雨戸とシャッターの役割は同じであると説明しました。
しかし、雨戸やシャッターを取り付けるメリットには、違いがあります。 その違いを理解した上で雨戸かシャッターのどちらを取り付けるか検討しましょう。
ここでは、雨戸とシャッターの性能を比較することで取り付けることによるメリットの違いを解説していきます。
防犯性の比較
一般的な雨戸は風雨を防ぐことを目的に設置されているため、最新の雨戸でない限り防犯性が低くなります。 電動シャッターであれば、外部からの開閉が非常に難しいため、防犯性能に優れた製品が多くあります。
静音性の比較
雨戸は開閉時にとにかくうるさくて、近所迷惑になることがあります。 早朝や深夜の開閉をためらってしまいますよね。
シャッターも手動であるとやはりうるさくなる傾向にありますが、電動シャッターであれば、開閉時の音を大幅に減らすことができます。
コストの比較
現在雨戸を使っている場合、雨戸の入れ替えと雨戸をシャッターにする場合を比較すると、雨戸の入れ替えのほうが安くなります。 単純に安く雨戸をリフォームしたいのであれば、シャッターではなく雨戸の交換だけを選ぶというのもひとつの選択肢です。
雨戸の種類
雨戸には下記のような種類があります。 それぞれの特徴について把握した上で希望にあった雨戸・シャッターを選びましょう。
引き戸タイプ
シンプルな2、3枚の雨戸を並べて使うタイプです。 材質は、アルミやスチールなどの金属製のものと木製のものがあります。 デメリットとしては、以下の通りです。
戸袋(引き戸の扉が収納されるように箱状に作られている部分)の設定場所を取る
雨戸自体が重いため開閉時に力を使う
閉めた時に部屋が暗くなる
価格が安いというメリットがあるため、費用を抑えたい方におすすめです。
ルーバータイプ
出典:不二サッシ
細長い羽板の角度を調整することで、雨戸を閉めたままでも風や光を通すことができます。日差しをさえぎりながら風を入れられたり、雨戸を閉めても日光を取り入れられたりする点がメリットです。
折れ戸タイプ
通風雨戸
出典:不二サッシ
折れ戸タイプは、外側に向けて両開きにできる形状の雨戸です。 雨戸を開いた時にコンパクトな形状になるため、設置に必要なスペースが少ないというメリットがあります。
また、デザイン性が高く、洋風の住宅に合います。
シャッターの種類
続いてシャッターの種類について見ていきましょう。
ブラインドタイプ
ブラインドタイプのシャッターは、通風雨戸と同様に、シャッターを閉めたままでも、羽根の角度を調整して風や光を取り入れることがきます。 デメリットとしては、以下の通りです。
複雑な形状をしているため、掃除をしにくい
比較的に価格が高価
スリットタイプ
スリットタイプ
出典:LIXIL
スリットタイプのシャッターは、すだれのような切れ込みがあるシャッターです。 デメリットとしては、クローズタイプと比べて価格が高い点が挙げられます。
メリットは、シャッターを閉めているときでも、風通しや室内の明るさ、プライバシーを確保できる点です。
クローズタイプ
クローズタイプ
出典:LIXIL
クローズタイプのシャッターは、シャッターで隙間なく窓が覆われるタイプのシャッターです。 メリットは、防犯性が高く、他のタイプと比べて価格が安い点です。 デメリットとしては、通気性が良くない点と、太陽の光を通さなく、朝か夜かがわかりづらいことがあげられます。
シャッターのCPマークって何?
シャッターメーカーのウェブサイトやカタログを見ていると商品名に「CP」とついているものが多いのに気づくかもしれません。 このCPはCPマーク認定製品であることを示しています。
CPマークは「この部品は防犯に効果がありますよ」と認定されたものにつけられた目印のようなものだと考えてください。 同じメーカーの同じ商品名でもCPが付くか付かないかで、防犯性能に違いがあります。 泥棒が侵入を試みる時間は5分と言われています。 それ以上の時間をかけることは通報されたり、捕まるおそれがあるため、無理に侵入しようとしません。
CPマークのシャッターは、泥棒などの侵入に対して5分以上耐えられる構造になっていいます。 防犯を考えたとき、CPマークのあるシャッターのほうが安心できますし、何よりも泥棒がCPマークを見て諦めるという効果もあります。 シャッターに防犯機能を期待する場合は、CPマークのシャッターを選ぶようすると良いです。
電動シャッターと手動シャッターの比較
電動シャッターと手動シャッターの比較
出典:LIXIL
シャッターを取り付ける場合、まず考えなくてはいけないのが、電動にするか手動にするかということです。 どちらにもメリットがあるため「絶対にこっちがいい」ということがありません。
それぞれのメリットを把握して、シャッター取り付けを行う理由やライフスタイルに合わせて選択してください。
電動シャッターのメリット
【シャッターの開閉に窓を開けなくて良い】
シャッターを開閉するのに窓を開けなくていいので、シャッターの開閉時に、春には花粉、夏には蚊や虫が入ってくるのを防げます。 雨の日も濡れずに開閉することができます。
【ボタン一つで開閉できる】
とにかく楽です。開閉に力もいりませんし、子どもでも操作できます。 片手がふさがっていても開閉できるのはとても便利です。
【防犯性が高い】
電動シャッターは重量もあり、外部からは開けることが非常に難しい構造になっているため、見た目で、泥棒が避ける傾向にあります。
【静音性がとても高い】
「シャッター=うるさい」は手動シャッターの特徴です。 電動シャッターはとにかく静かに開閉できるようにできています。夜中の開閉も近所迷惑になりません。
手動シャッターのメリット
【値段が安い】
購入代金もそうですが、修理を行うときも手動シャッターのほうがかなり安い料金で直すことができます。
【停電に強い】
電動シャッターも停電時に内部から開閉できるのですが、電動に慣れてしまうと手動で行うのが億劫になります。 一時的な停電ならよいのですが、災害時などの長期の停電時は、軽量な手動シャッターのほうが楽に開閉することができます。
【手入れが楽】
隙間があれば手動シャッターは外部からでも開けることができます。 これは防犯上のデメリットですが、掃除などのお手入れをするときは1人で開閉できることはとても便利です。
雨戸・シャッターの取り付けの費用相場
雨戸・シャッターの取り付けの費用相場
取り付けたい雨戸・シャッターの種類が決まったら、具体的にどのくらいの費用が必要になるのか気になると思います。 雨戸・シャッターの取り付けの費用は、後付けするのか、既存のものと交換するのかによって、工事内容と費用は変わってきます。
また、雨戸・シャッターのそれぞれの種類によっても本体価格は違います。 ここでは、それぞれの場合の費用相場をご紹介します。
本体価格の費用相場
まずは、雨戸・シャッターのそれぞれの種類の本体価格をご紹介します。
雨戸・シャッターの本体価格
引き戸タイプ
2万〜5万円/1枚
ルーバータイプ (雨戸)
3万〜6万円/1枚
折れ戸タイプ(雨戸)
4万〜8万円/1枚
ブラインドタイプ(シャッター)
2万〜5万円/1枚
スリットタイプ (シャッター)
3万〜6万円/1枚
クローズタイプ(シャッター)
4万〜8万円/1枚
後付けする場合
雨戸・シャッターを後付けする場合、下記のような費用相場になります。 この金額と本体価格の合計金額が総額となります。
雨戸・シャッターの後付けの費用相場
雨戸の後付け
5万〜30万円
手動シャッターの後付け
15万〜35万円
電動シャッターの後付け
20万〜50万円
交換する場合
既存の雨戸・シャッターを交換する場合、下記のような費用相場になります。
雨戸・シャッターの交換の費用相場
引き戸タイプの雨戸
3万〜10万円
ルーバータイプの雨戸
4万〜11万円
手動シャッターの後付け
8万〜20万円
電動シャッターの後付け
10万〜30万円
雨戸・シャッターの取り付けの事例紹介
雨戸・シャッターの取り付けの事例を3つご紹介します。ご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
【事例1】電動シャッターの後付け
電動シャッターの後付け
※許可を得て掲載しています。
詳細情報
【費用】51万円
【工数】2日
【依頼内容】シャッター取り付けにあたり、他に既設のシャッターと色を合わせたい。ワイヤレスリモコンのタイプ製品が良い。また、シャッターボックスが窓ガラスに被らないような収まりにしたい。
【業者コメント】今回はシャッター新規取り付けのご依頼でした。既存の雨戸、戸袋、庇(ひさし)の加工が必要でしたが、この部分の工事についてはお客様側で素早く手配してくださったおかげで、スムーズにシャッター工事ができました。
【事例2】手動シャッターの後付け
手動シャッターの後付け
詳細情報
【費用】20万円
【工数】1日
【依頼内容】手動のシャッターを設置してほしい
【業者コメント】引戸が付いていた所にシャッターを取り付けました。シャッターが付くかどうかもご相談下さい。
【事例3】雨戸の交換
雨戸の交換
詳細情報
【費用】20万円
【工数】2日
【依頼内容】窓を変えて雨戸をできるだけ安くつけたい。
【業者コメント】低コストでの施工をご希望だったので、お客様と相談し予算にあった施工内容をご提案させていただきました。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から